昨日は、母と一緒に、都内の漢方を処方してくれる医者に行きました。
母は、昨年の9月に父を亡くしてから体調が悪くなってしまいました。
原因不明のめまいと食欲不振で、すっかり痩せてしまって元気がありません。
医者には、「自立神経失調症」と言われています。
配偶者との死別は、ストレス度100%と言われるぐらい重いもの。
精神的に厳しいことになることは、当然ですが、私としても、もちろん本人としても、早く元気になって、前向きに生きていきたい、そう思っています。
近所の心療内科で薬を処方してもらっているのですが、薬の量が膨大すぎて、このまま飲み続けることに不安がありました。
しかも、あまり改善しているとは思えません。
そこで、以前に夫が自律神経失調症になった時にお世話になった、漢方を専門としている医者に母を連れて行くことにしました。
そこのクリニックの先生は、優しくて話を聴いてくれるので母も安心したようです。
母の体調に合った漢方を処方してくれました。
普段は母と会っても、娘と一緒のことが多いので、ゆっくり話すことが出来ないのですが、昨日は母と二人だったので、色々話すことが出来ました。
父が生きている時は、大変でした。
病気もそうだし、父の性格にも問題があるし、何よりお金が大変でした。
亡くなった時、私はもちろん悲しかったけれど、どこかでほっとしている自分がいました。
母も、父とはケンカばかりだったので、内心ほっとしているんじゃないかと、私は思っていたのですが、実はそうじゃなかったみたいです。
母は、あんな父でも、いないと寂しかったのです。
母は、今は実家で一人暮らしです。
結婚してから、40年以上一緒に生きてきた人がいないんだから、寂しくて当たり前なのに、私は母の寂しさを見て見ぬふりをしていました。
母には、姉と妹がいます。
3人姉妹の真ん中です。
3姉妹は仲が良くて、電話したり旅行したりしています。
母は、私に言いました。
「私は、姉妹がいるから何とか孤独にならずにすむけど、あんたは一人っ子だから可哀そうだね」
娘である、私の存在は、もはや母の孤独を癒す存在ではないのです。
母にとって、私はもう別の家族を持った一人の人間。
気をつかうべき人になったのかもしれません。
私に頼ると、私が心配すると思っているようです。
娘である私も、孫である娘も、父の代わりにはなれない。
私たちと一緒にいることと、父のこととは別問題で、父がいない孤独は私たちだけでは解決しないようです。
なんかうまく言えないけれど。
いつか、私より先に夫が逝ったら。
私も、母と同じ気持ちになるんだろうか。
今は、いつもへばりついている娘が、大人になり別の家族を持ち、当たり前だけど私とは違う世界にいる。
娘には、心配をかけたくなくて、一人で孤独に耐えるんだろうか。
私には、兄弟がいない。
娘以外に、血がつながった人間がいない。
ひとりっ子は可哀そう?
そういう意味では、可哀そうかもしれない。
娘には、兄弟どころか、従兄弟もいない。
娘には、血のつながり関係なく、愛に溢れた人間関係を築いて欲しい。
ひとりっ子でも、自分の生き方次第で、可哀そうじゃなくなるはずだから。