こんにちは、らんまるくろです。
今回は前回の記事の続きです。
母の自律神経失調症に対して、医者を変え、薬を変えてみたところ・・・。
話を良く聴いてくれる良い医者に巡り合い、薬は減ったものの、症状は相変わらず。
さて、どうしたものか・・・。
もしかして、いや絶対「慢性上咽頭炎」!?
母の体調が悪すぎてほぼ寝たきりのために、私の家に泊まったり、叔母(母の妹の方。私に余計なことを言ってくる叔母ではない)が、母の家に面倒を見にきてくれる日々が続きました。
私も叔母も、体調不良で陰気な母の面倒を見るのに疲れてきました。
夫も娘も口には出さないけど、「いつまでいるの?」的な雰囲気になってきており、このままだと親子共倒れになりそうな気配さえ漂ってきていました。
これからは、介護申請も視野に入れていかないとな・・・と思っていました。
そんな時、ふと母の痰の症状が気になりました。
我が家に泊まっている時に、頻繁に喉からカーっぺと痰を出していたのです。
実は、数年前から母が痰を出すようになっており、気にはなっていたのですが、当時は父も生きていて、父が実家でタバコを吸っていたこともあり「空気が悪いのかな?」ぐらいにしか思っていませんでした。
その後も、度々痰を出しているのを目撃しましたが、母も「前からだから」と特に気にしている様子もありませんでした。
ところが、ここ最近は特にひどい調子で、痰が絡んで咳き込むこともありました。
私は急にこの痰が何なのか気になり、ネットで調べました。
母の話によると、鼻から痰が落ちてきて喉にへばりつく症状ということ。
調べて見ると、どうやらこの症状は「後鼻漏」と言って、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、上咽頭炎からきているらしく、慢性化すると非常に治りにくいとされています。
副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎は分かるけど、上咽頭炎って何だろう?
私は上咽頭炎について調べました。
そうしたら、驚くべきことが記載されていました。
上咽頭炎は自立神経の調節異常を介して、めまい、嘔気、胃部不快感、、便通の異常、全身倦怠感、うつなどの不快に感じる様々な症状も引き起こします。
私は目が釘付けになりました。
慢性上咽頭炎に関連する症状は
①慢性上咽頭そのもの、あるいは炎症の放散による症状(咽頭違和感、後鼻漏、咳喘息、痰など)
②自立神経系の乱れを介した症状(全身倦怠感、めまい、睡眠障害、記憶力・集中力の低下、過敏性腸症候群、機能性胃腸症(胃もたれ、胃痛)、慢性疲労症候群、など)
③病巣炎症として免疫を介した二次失陥(IgA腎症、ネフローゼ症候群、など)
参照:慢性上咽頭炎 日本病巣疾患研究会
https://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/
めちゃめちゃ、母の症状に当てはまってる!!
後鼻漏があって、めまいと吐き気。全身倦怠感、うつ・・・。
なんか、直感的に「絶対、これだ・・・」と思い、慢性上咽頭炎について調べまくりました。
そして、この事が詳しく書かれている本を購入し、熟読しました。
慢性上咽頭炎の治療のため、速攻で耳鼻科へ
慢性上咽頭炎が、実に様々な体の不調と密接に関係しています。
一見関係なさそうな症状
母の場合:フワフワ感のめまい、全身倦怠感(特に午前中)、不眠、機能性胃腸障害(胃もたれ・吐き気)、不安障害、後鼻漏、慢性痰
全て当てはまっていました。
母は、心療内科で「うつではなく不安障害」と診断されました。
ですが、母はなぜか午前中は調子が悪くて、午後になるにつれて良くなっていました。
うつではないのに、何故かうつの症状。不安障害は、気分の日内変動はないと言われているのに、何故だか午前中が調子が悪くて、不安障害なのに何でだろうと、ずっと不思議でした。
慢性上咽頭炎の症状は、特に午前中に悪くなるので、まさにその通り。
間違いなく慢性上咽頭炎だと確信した私は、母を耳鼻科に連れて行きました。
結果・・・
やはり「慢性上咽頭炎」でした。
耳鼻科でBスポット療法を行ったら・・・
慢性上咽頭を治す、最も効果的な方法は上咽頭擦過療法(EAT:通称Bスポット療法)です。
Bスポット療法とは、鼻から塩化亜鉛を染み込ませた綿棒を入れ、次に喉から綿棒を使って咽頭をこすりつけます。
炎症を起こしている人は、このこすりつけた綿棒が血で染まります。
母の綿棒も、案の定、血で染まっていました・・・。
こすりつけた瞬間「うげっ」となっていて、めちゃくちゃ痛そうでした・・・。
ただこのBスポット療法は、難点がありました。
この治療をやっている耳鼻科が少ないという事です。
私が住む県にも、あまりやっているところがなく、車で40分かけてやってきました。
耳鼻科の先生によると、地方からやってくる人もいるとのこと。
まだまだメジャーな治療じゃないようです。
耳鼻科には頻繁には通えないので、自宅でできる上咽頭洗浄キットを購入しました。
「ミサトールリノローション」アダバイオ社
こちらはAmazonなどでは売ってないので、ネットで探して買うか、直接問い合わせて買うしかないようです。
Bスポット療法、その後
10月12日に耳鼻科に行って、Bスポットをやりました。
その後、自宅で上咽頭洗浄を1日2回行いました。
10月17日に耳鼻科でBスポットをやりました。
引き続き、上咽頭洗浄と口呼吸防止のため「口テープ」をして寝てもらいました。
母に10月19日(Bスポット治療を始めて7日後)に会いました。
何と驚くべきことに・・・。
母のふらつきがなくなったのです!!
まだまだ本調子ではないものの、あれほどフラついて歩けなかったのに、普通に歩いていました。
あれほど酷かった吐き気もだいぶ治まってきました。
ホットフラッシュも寝汗も、手の震えもなくなりました。
何より、母の表情とか目の輝きが以前とは違いました。
まだ2回しかやってないけど、かなりの効果がありました。
もちろん、それだけじゃなく他の効果(メイラックスが効いてきた、以前飲んでた抗うつ薬の離脱がなくなってきた、など)も合わさってのことでしょうけど・・・。
それにしても、すごい即効性でした。
「原因はこれ」という心理的な作用も大きいのかもしれません。
とにかく、先が見えなくて困り果てていた母に一筋の希望の光が見えたことは間違いありません。
まとめ
父が亡くなって、精神的な落ち込みで体調不良になったとばかり思っていましたが、実はそうではなかったみたいです・・・。
なんと原因が、上咽頭だったとは・・・!!
母に父のことを聞いてみました。
「いなくなったのは寂しいけど、しょうがないよね」
だ、そうです。
父って一体・・・。
父のことはさておき、母にはまだまだ元気で自分の第二の人生を楽しんでもらいたい。体力回復して、早く元気になって欲しいと思います。
もし、原因不明の不定愁訴で悩んでおられる方は、一度、慢性上咽頭炎を疑ってみるといいかもしれません。
ちなみに、上記で紹介した本を書いた堀田修先生は、IgA腎症のパルス療法を確立した医学博士です。
実は、私も7年前、IgA腎症でパルス療法を受けて、寛解しました。
親子で堀田先生のお世話になるとは・・・。
やっぱり、体質は親子で似るものなんでしょうかね。
慢性上咽頭炎と自律神経失調症との関係を調べるに当たり、ネットでブログを探しましたがあまりありませんでした。
この記事が悩める人の役に立てればいいな、と思います。